和歌山県消費生活センターによると、昨年度は化粧品や健康食品の定期購入に関する苦情相談が多数寄せられました。SNSを利用した詐欺的な手口も増加傾向にあり、消費者は注意が必要です。
化粧品・健康食品の定期購入トラブルが急増!
- 昨年度の化粧品に関する苦情相談は344件、健康食品は204件
- 「お試し価格」に惹かれて注文したら、定期購入契約になっていたというケースが多数
- ネット通販にはクーリングオフ制度が適用されないため、注文前の確認が重要
和歌山県消費生活センターによると、昨年度の苦情相談総数は4816件で、そのうち化粧品に関する相談が344件、健康食品が204件と多数を占めています。トラブルの多くは、「お試し価格」に惹かれて1回だけ購入するつもりが、定期購入契約になっていたというものです。
ネット通販の場合、クーリングオフ制度が適用されないため、注文前によく確認することが大切です。また、「定期縛りなし」という表示があっても、定期購入回数に決まりがないという意味の場合が多いので、注意が必要です。
「内職・副業」に関する苦情相談も2倍近くに!
- 昨年度の「内職・副業」に関する苦情相談は92件で、前年度の約2倍に
- 「簡単にもうかる」と勧誘されたが、実際はもうからず、高額な契約を迫られるケースも
- 仮想通貨投資で利益が出たように見せかけ、税金や保険料名目で金銭を要求する手口も
「内職・副業」に関する苦情相談も増加傾向にあります。昨年度は92件と、前年度の約2倍に上りました。「簡単にもうかる」と勧誘されて始めたものの、実際はもうからず、さまざまな名目で高額な契約を迫られるケースが目立ちます。
また、仮想通貨投資で利益が出たように偽のアプリで見せかけ、税金や保険料などの名目で金銭を要求する手口もあります。取引相手が金融商品取引業登録されているかを確認することが重要です。
高齢者を狙った訪問買い取りトラブルにも警戒!
- 訪問買い取りの苦情相談は53件で、前年度から急増
- 突然の訪問で不用品を買い取られてしまったというケースが多数
- 苦情相談の6割が70代以上の高齢者
訪問買い取りに関する苦情相談も53件と、前年度から急増しています。業者が突然訪問して「テレホンカードなどの不用品はないか」と尋ね、断り切れずに貴金属などを買い取られてしまったというケースが目立ちます。
特に70代以上の高齢者からの相談が6割を占めています。業者が突然訪問して買い取り勧誘する行為は法律で禁止されているため、そのような場合は家に入れないようにすることが大切です。
SNSがきっかけのトラブルは5年で3倍に!
- SNSがきっかけのトラブルは439件で、5年間で3倍に増加
- 有名人が紹介するFXを始めたがシステムが使えないなどの相談が寄せられる
- ブランド品を注文したら偽物だったというケースも
SNSがきっかけとなったトラブルも増加の一途をたどっています。昨年度は439件と、5年前の3倍に上りました。有名人が紹介する外国為替証拠金取引(FX)を始めたがシステムが使えないといった相談や、ブランド品を注文したら偽物だったというケースが報告されています。
SNSの情報をうのみにせず、特に身分証明書の情報を安易に送ることは避けるべきです。トラブルに巻き込まれないよう、十分な注意が必要です。
消費者ホットラインや県消費者センターに相談を!
- トラブルに遭った際は、一人で悩まず専門機関に相談することが重要
- 全国共通の「消費者ホットライン」(188)や県消費者センター紀南支所が対応
- 早期の相談が、被害の拡大防止につながる
消費者トラブルに遭ってしまった場合、一人で悩まずに専門機関に相談することが大切です。全国共通の「消費者ホットライン」(188)や、県消費者センター紀南支所(0739・24・0999)などが対応しています。
トラブルの早期発見・早期解決のためにも、少しでも不安や疑問を感じたら、速やかに相談することをおすすめします。専門のスタッフが適切なアドバイスを行い、被害の拡大防止につなげてくれます。
賢い消費者になるために情報収集と注意力を!
- トラブルに遭わないためには、日頃から情報収集を怠らないことが大切
- おかしいと感じたら、契約をせずに一旦立ち止まる勇気も必要
- 自分だけでなく、周囲の人にも注意喚起を呼びかけよう
消費者トラブルに巻き込まれないためには、日頃から情報収集を怠らないことが重要です。国や地方自治体、消費者団体などが発信する情報に目を通し、最新の手口や対処法を知っておくことが大切です。
また、おかしいと感じたら、その場で契約をせずに一旦立ち止まる勇気も必要です。時間をかけて冷静に考え、必要であれば専門家に相談するなどして、慎重に判断することが求められます。さらに、自分だけでなく、周囲の人にも注意喚起を呼びかけ、被害の未然防止につなげていきましょう。
まとめ:消費者トラブルに遭わないために注意力を高めよう!
和歌山県消費生活センターに寄せられた苦情相談から見えてきたのは、化粧品や健康食品の定期購入トラブル、内職・副業に関する詐欺的な手口、高齢者を狙った訪問買い取りなど、消費者を取り巻く環境の厳しさです。特にSNSを利用した新たな手口も増加傾向にあり、注意が必要です。
トラブルに遭わないためには、日頃から情報収集を怠らず、おかしいと感じたら立ち止まる勇気を持つことが大切です。そして、少しでも不安や疑問があれば、消費者ホットラインや県消費者センターに相談することをおすすめします。賢い消費者になるために、一人一人が注意力を高め、トラブルのない安全で安心な消費生活を送れるよう心がけましょう。